シーテック2012に行ってきた。

かつては家電の祭典だったシーテックも、今年のキーワードは「スマート」、ネットワークにつながるプロダクトの未来!的な感じだったので、行ってきた。「全部がネットにつながる という意味」を、考えようと思い、WBSで特集してたのもあって。  >>シーテック2012結論からいうと、やっぱりプロダクトの祭典。(ぼくの勘違い?で)展示内容には驚きが少なかったが、考えたこと、考えさせられたヒントは多かった。◆家電がネットにつながるということを、 ネット商売的に考える人が、あまりいない。大手各社の展示やプレゼンを見て、強く感じたのは、結局、「こんなんできたんですけど」的なネットへのつながり方、関わり方で止まっているということ。東芝もパナソニックも、「スマートライフ」とか「スマートホーム」とか、「どこからでも同じデータを」なクラウド的な話はしてて、ネットでつながることをアピールしてるんだけど、提案にメリットを感じなかった。「それ出来るのわかったけど、誰がそれ使うの?使う頻度どんくらいあんの?」みたいな。洗濯機とか炊飯器や体重計が、ネットにつながって、レシピから調理ワンタッチとか、健康管理とか、そんなにする??? 必要ある? おもしろそう?◆だからこそ、その辺を考える事は、お金になりそう。家電やクルマや家自体がネットにつながって、そこでのデータを活用する事は、そのうち出来るようになるでしょう。でも、直接的にそのデータをトリガーにして、電灯つけたり、部屋の温度管理したり、なにか機械を操作する とか、体重のグラフを自動でまとめるとか、、、、それって、どうでもいいんじゃないか?と思うんですよ。それよりも、家電以外からの情報(スマホの情報)=ユーザーの行動ログ(どこに行ったか=位置情報 その間どんなサイトを見たか=閲覧履歴 何を買ったか=スイカの決済情報※とれんのか? など)と組み合わせて、間接的に、その人にとって「都合のいいこと、気が利くこと」をしてくれることのほうが、おもしろいんじゃないかな と思いました。しかし、そういうことを提案してるメーカーは皆無。※あとで知りましたが、スマホで出先から電源を入れることができるエアコンに、経産省の「待った」がかかる みたいなことも。。。http://www.tv-tokyo.co.jp/mv/wbs/newsl/post_27939いろんな規制やきまりを意識すると「とりあえずやめとこう」になるのかもなあ。唯一、NTTDoCoMoが、「スマホの情報を、自宅にいるロボットにフィードバックし、ロボットを介していろんなコンシュルジュ的なことをする未来」というのを提案してました。なので、この領域は、家電メーカーではなく、IT企業とかITコンサル会社とかの土俵になるのかな。もしかしたら、どこのメーカーの家電かとかの別なく、それらのデータの共通フォーマートや形式を決めるような、プラットフォーマー?が優位なのかもしれない。あ、それがアンドロイドOSか。。。◆ネットにつながってるだけ=価値 ではないネットにつながってること自体ではなく、ネットにつながってるからこそできること(リアルタイム性、情報のクラウドへの蓄積、情報のフィードバック、機器の制御、機器からの情報取得などなど)を、ぜんぜん違うことに転化しないと、価値は生まれないと感じました。Facebookの閲覧履歴、いいね履歴など、スマホでとれる行動ログを組み合わせて、「それをなんと解く?」的に、家庭のテレビや様々な機器に フィードバックされるとおもしろいのになあ。たとえば、会社に行く途中、スマホでこんなニュースをみて、昼はマクドナルドで食べてチェックイン、かえりにルミネで雑誌買って、ハワイに行った友人の日記にいいねして、家に帰ってきたら、ハワイアンがかかってて、テレビつけたらハワイ関連のハンバーガーの名店を紹介する番組が勝手に録画されてて、朝見た金本引退関連のニュースの番組情報と、まとめ記事のURLが送られてきて。。。みたいな毎日されたらうざいけど、それがDoCoMo+NECのロボットみたいなやつが、どん臭く教えてくれるとか。知らないうちにターゲティングされてるけど「嫌じゃない加減」でパッケージされてたら。。。そんな方法を考えないといけないですね。パナソニックが藤沢市でスマートタウンの実験をするというので、実は前から注目してました。http://panasonic.co.jp/es/fujisawasst/http://panasonic.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/jn110526-2/jn110526-2.html今回のシーテックのパナのブースで、これの紹介があるというので、期待して行ってきました。ブースのはじのほうに「藤沢プロジェクト、こんなかんじ」的に紹介されてました。あんまりたいした説明パネルもないので、置いてあった3DCGで街を疑似体験 みたいなのを操作して見てました。これによると、エコてきな配慮や、防犯の配慮などは、街全体でやってるんだなあ などと感心してました。そのCGをつかった都市計画を 担当してる方に話を聞く事が出来て、いろいろ興味深かったのですが、やっぱりハコとブツありきで、ネットをつかったアイデアなどは皆無な印象でした。//まあ、家電と住宅メーカーなので、そんなこと考える打順はやっぱり後だよねえ。こういう街ぐるみを一気につくれるところにこそ、いろんなITのおもしろい技術をくっつけるといいのになあ。このスマートタウン、2013年度中に街開きするみたいです。